コミックナタリーお料理部 第8回 おでかけやイベントのおともに!お弁当メニュー
グルメマンガの中から実際に作って食べられる料理レシピを、毎回お題に沿ってピックアップし紹介する「コミックナタリーお料理部」。今回のテーマは「お弁当」。行楽もやっと楽しめるようになってきたこの時期、外出先へ持っていくのにぴったりなメニューを選んでみた。作る際にはしっかり冷ましてから弁当箱に入れるなど、衛生面にも気を配ろう。
イラスト / コナリミサト 構成 / ブルーウェットふみ乃
「くるくるロールサンド」(こもとも子「ごほうびごはん」より)
「ごほうびごはん」5巻収録の89話に登場。とある連休、主人公の咲子は、同僚の小湊さんに誘われて高尾山にやってきた。混み合うケーブルカーを回避し、登山口から山頂へ向かう2人。たどり着いた山頂でさわやかな風に吹かれたのち、咲子が開いたお弁当箱の中には……。
材料(2~3人分)
サンドイッチ用パン…4~6枚、バター…適量、(A)ツナ…缶1/2個分、(A)マヨネーズ…小さじ2、(B)ハム…1枚、(B)スライスチーズ…1枚、(C)卵…小1個、(C)マヨネーズ…小さじ2、(D)いちごジャム…大さじ1
01. パンにバターを満遍なく塗る。
02. (A)のツナとマヨネーズを和える。(C)の卵は茹でて潰し、同じくマヨネーズと和える。
03. パン1枚ずつに(A)~(D)の具をそれぞれ乗せてくるくる巻く。
04. 巻いたパンをラップでぴったりと包み、端をねじって密封する。
05. 冷蔵庫で30分以上寝かせたのち、それぞれをラップごと4等分する。
06. ラップを外し、断面を上にして並べたら完成。
ポイント
具の水分がパンに染み出さないよう、バターはしっかり塗ること。巻き終わりになる端の部分には具を載せないほうが、パンを巻いた際にはみ出さずに済む。
作品紹介
「ごほうびごはん」は地方から上京してきたOL・咲子が、仕事をがんばった自分へのご褒美として美味しいものを食べるグルメ作品。週刊漫画TIMES(芳文社)にて連載されており、単行本は12巻まで刊行されている。
「鶏の唐揚げ」(豊田悠「パパと親父のウチご飯」より)
「パパと親父のウチご飯」2巻収録の6話に登場。ルームシェア中の2人のシングルファーザー・千石と晴海の一家にも、運動会の季節がやってきた。足が遅くあまり乗り気ではない子供たちが父2人にリクエストしたお弁当は「唐揚げ」。料理教室の講師・ゆかりが父親2人に伝授した、「絶対失敗しない唐揚げ」のレシピとは……。
材料(3~4人分)
(A)鶏もも肉…400g、(A)塩…小さじ1/2、(A)うまみ調味料…小さじ1/3、(A)こしょう…少々、(B)お酒…小さじ1、(B)おろししょうが…小さじ1、(B)おろしにんにく…小さじ1、(B)醤油…小さじ2、(C)卵…1個、(C)マヨネーズ…小さじ1、(C)一味…少々、(D)小麦粉…小さじ3、(D)片栗粉…小さじ7、(D)水…小さじ1
01. 鶏もも肉を1口大に切る。
02. ボウルに(A)→(B)→(C)→(D)の順番に入れて、よく揉み込む。
03. ラップをして冷蔵庫で半日漬け込む。時間がなければ30分でもOK。
04. 揚げる直前にボウルに片栗粉を少々足してもう一度揉み込む。
05. 鍋を火にかけて油を160°Cまで熱し、肉を入れる。
06. 肉が浮いてきたらひっくり返して、薄く色がついてきたら少し火を強める。
07. きつね色になったら油から上げて完成。
ポイント
卵を入れることで衣がふわっとなり、マヨネーズでコクが出る。もも肉は気持ち小さめに切るとお弁当に詰めやすい。前日の夜に作り方の2までやっておき、当日の朝に揚げるとスムーズ。油の温度は衣を落としてみて、すぐ上がってくるぐらいがベストだ。
作品紹介
「パパと親父のウチご飯」はルームシェアをしている2組の父子家庭を主役に据え、料理と子育てに奮闘する父親2人の姿を描く物語。月刊コミックバンチ(新潮社)にて連載されており、単行本は12巻まで発売中。コミックバンチwebでは、2人の父が子供の寝静まった後に晩酌を楽しむ姿を描くスピンオフ「パパと親父のウチ呑み」も連載されている。
「忍特製 いなりずし」(坂井音太・恩田チロ「姉のおなかをふくらませるのは僕」より)
「姉のおなかをふくらませるのは僕」2巻収録の8話に登場。桜の季節、お弁当を持って公園に花見と洒落込んだ忍たち。京子から前日に急にリクエストされたにもかかわらず忍が作り上げた特製いなりずしは、「味がパキっとしてる」「ほっぺ落ちそう」と大好評を博す。そのレシピの秘密とは……。
材料(12個分)
油揚げ…6枚、砂糖…大さじ5、醤油…大さじ3、白米…2合、米酢…75ml、塩…4g
01. 油揚げを熱湯に入れて3分茹でたのち、水をよく切ってから(油抜き)、半分に切って袋状にする。
02. 鍋に水300ml、砂糖、醤油を入れて煮立たせ、油揚げを入れて落とし蓋をし、水分がなくなるまで中火で煮る。
03. 白米を炊いたらすぐにボウルに入れて、米酢と塩の合わせ酢を入れて混ぜ、冷まして酢飯にする。
04. 油揚げに酢飯を詰めれば完成。
ポイント
油揚げはできる限り甘く味付けし、逆に酢飯は砂糖を入れないでしょっぱくするのがコツ。油揚げを煮る際は、焦げないように注意しよう。
作品紹介
別冊ヤングチャンピオン(秋田書店)に掲載された「姉のおなかをふくらませるのは僕」は、しっかり者の小学生・忍と、その義理の姉で忍を溺愛する高校生・京子が2人暮らしする様子を描いたクッキングコメディ。単行本は全4巻が発売されている。2018年には作画担当が内藤らぶかに交代した「姉のおなかをふくらませるのは僕 おかわり!」がリニューアルスタートし、2020年現在はヤングチャンピオン烈(秋田書店)にて連載中。